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【ペニー・ハーダウェイ歴代バッシュ完全史】ジョーダンの後継者と呼ばれた青き天才。FoampositeとAir Pennyの伝説を大学時代からディグる
90年代のNBAにはジョーダンという絶対的な”王様”がいた。
だけど、俺はオーランドの青いユニフォーム、背番号1の男が一番好きだった。
アンファニー・“ペニー”・ハーダウェイ。201cmのポイントガード。あの涼しい顔でディフェンスを裂くプレーが忘れられない。いや、マジイケメン。すんごいイケメン
1995年、シャックとのコンビでのNBAファイナルへ。気づけば街でもAir Pennyの話ばかり。初代の巨大なフォームウィング、Foampositeの青い装甲。あの頃のNikeは、未来を作るのに遠慮というものがなかった、なんていうか節操がなかった気がする。やったもん勝ちみたいな。
ただしペニーの靴史はNikeから始まらない。メンフィス州立大のConverse、ルーキー時代のJordan PE、五輪のZoom Flight ’96。さらに怪我と移籍を経て、引退後のAir Penny 5・6まで。
今回は俺の一番推しのペニー・ハーダウェイの紹介していきますよー。
- ORIGIN 01: Converse Accelerator RS1 Hi-Cut(大学時代(1991〜1993年))
- ORIGIN 02: Air Jordan 9 Penny PE(1993年(AJ9の一般発売年))
- ORIGIN 03: Nike Air Up(1994年)
- ORIGIN 04: Nike Air Go LWP(1995年)
- MODEL 01: Nike Air Flight One(1995年)
- MODEL 02: Nike Air Max Penny 1(1995年)
- MODEL 03: Nike Zoom Flight 96(1996年)
- MODEL 04: Nike Air Penny 2(1996年)
- MODEL 05: Nike Air Foamposite One(1997年)
- MODEL 06: Nike Air Penny 3(1997年)
- MODEL 07: Nike Air Penny 4(1998年)
- MODEL 08: Nike Air Penny 5(2012年)
- MODEL 09: Nike Air Penny 6(2015年)
- LATE CAREER: サンズ・ニックス・ヒート
- 街履き視点:サイズ感・クッショニング・重量感
- 販売情報・アーカイブを探す
ジョーダンの後継者じゃない。ペニーはペニーだった。
1993年、ドラフト全体3位指名からオーランドへ。シャキール・オニールと組んだ若いマジックは、1995年にイースタン・カンファレンスの頂点まで駆け上がった。ジョーダンが戻ってきたブルズを破り、NBAファイナルへ。最後はヒューストンに敗れたけれど、あの青いユニフォームは確かに次の時代の象徴だった。
Nikeの広告では、物静かな本人に対して、小さな分身「Lil’ Penny」がひたすらしゃべる。
声はクリス・ロック。選手、ユーモア、スニーカーが同じストリートの話題になる。あんなキャンペーン、今見ても羨ましい。
何より、ペニー本人がMichael JordanのAir Jordan IXを履いていた時期がある一方、1995年にはJordanのほうがPennyゆかりのAir Flight Oneを履いた。靴だけで語れるNBA史。これだから掘るのがやめられない。
ソース:Nice Kicks/Tri-State Defender
01. Converse Accelerator RS1 Hi-Cut:大学時代の原点。Nike以前の足元に宿った反骨

ペニーを語るとき、つい1 Centロゴから始めたくなる。でも、その前を飛ばしちゃいけない。メンフィス州立大で履いていたのはConverse。しかも、ずいぶんと武骨なAccelerator RS1 Hi-Cutだった。今の目で見ると、足首まわりのボリュームがすごい。シュッとしたペニーのプレーと、このゴツい靴のギャップ。ここがいい。
当時のConverseが投入していたのはREACT。NikeのReactフォームとはまったくの別物で、こちらは液体・ゲル系の発想を持つクッション技術。
メーカー名が変わればテクノロジーも変わる。どんな感触なんだろ?気になる。
ソース:weartesters.com
02. Air Jordan 9 Penny PE:ジョーダンの影を履いた新人。背番号1の特注品

ジョーダンの後継者と呼ばれる前から、ペニーはジョーダンの靴を履いていた。しかも普通の市販品じゃない。オーランドの青、ヒールには背番号1をあしらったAir Jordan IXのPE。1994年1月のブレッツ(現ワシントン・ウィザーズ)戦でも着用写真が残る。
当時のNikeが限られた選手に渡した特注モデル。そのうちの一人がペニーだったという事実が熱い。
後に自分のシグネチャーを築く男が、最初は別の王者のロゴを背負っていた。足元にだけ残る、時代の交代の予告編だ。
03. Nike Air Up:オーランドの青を刻んだ、シグネチャー前夜

シャックとペニー。この時はまだ若くて、まだ何のタイトルも手にしていない。
でもNBAの空気が確実に変わっていく。そんな時期のペニーの足元にいたのがAir Up。
特にブラック×ブルーの配色は、あのマジックのユニフォームと切り離せない。
巨大なシグネチャーロゴも、専用の広告キャンペーンもまだない。
それなのに写真を見るだけで「ペニーの靴」に見えてしまう。選手のスタイルが、スニーカーの意味を塗り替える瞬間だ。今だとそんな人って誰になるんだろう。
04. Nike Air Go LWP:軽量バッシュが似合う、長身ガードの革命

LWPはLightweight Performance。
速さを求めるガードのシューズを、あの201cmの男が履いていた。ここにペニーの面白さがある。
パスはポイントガード、フィニッシュはウイング。既存のポジションの枠を壊すプレーには、既存の分類に収まらない靴が似合う。
ハラチ的なブーティ構造、軽快なシルエット。90年代のNikeは見た目が派手なだけじゃない。
用途からして攻めていた。
05. Nike Air Flight One:ジョーダンまで履いた、もうひとつの「1」

この側面の楕円パーツ。いま見てもぶっとんでる。
丸い穴の空いたTPU、逆さまに見えるスウッシュ、未来的なパネルライン。
上品にまとめる気なんて一切ない。90年代Nikeのこういう無茶なところが好きだ。
1995年のプレーオフ、ジョーダンがこのモデルを着用したことでも知られる。
相手は、ほかでもないペニーのオーランド。自分のモデルを履いたMJと戦う。漫画なんか?って言われそうな展開。2027年秋の再復刻予定が報じられているが、発売前情報は変更もあり得る。
ソース:sneakernews.com
06. Nike Air Max Penny 1:白い翼と1 Cent。帝国の始まり

側面からせり上がる白いフォームウィング。小さく光るジュエルスウッシュ。
かかとの1 Cent。何から何まで「これはペニーだ」と叫んでいる。
1995年11月3日、クリーブランド相手の開幕戦。ペニーは初の本格シグネチャーで28得点、8アシスト。デビューから似合いすぎ。FlightでもForceでもない大型ガードのためのUptempo。デザインの中にプレースタイルがちゃんと入っている。オーランドカラーなら、太いデニムに白Tだけで十分。
ソース:andscape.com
07. Nike Zoom Flight 96:アトランタの金メダルを踏んだ一足

ペニーの歴史に五輪が欠けていたら、やっぱり物足りない。1996年アトランタ。ドリームチームIIの次を任された米国代表の足元には、背番号6に結びつくZoom Flight 96のPEがあった。
Air Penny本流ではない。でも、ペニーの現役史から外せない靴。細身で鋭いフォルムは、派手なFoampositeとは真逆の魅力だ。華やかなシグネチャーだけでなく、こういう一足まで残しておきたい。
ソース:sneakernews.com
08. Nike Air Penny 2:波打つミッドソール。90sバッシュの美学

初代の翼が、今度は大きな波になった。サイドをうねるフォームのライン、細かく切り替わる素材。何度見ても見飽きない。
この頃、シャックはもうロサンゼルスにいる。マジックの看板を一人で背負うペニー。その足元を飾った2代目には、初代より少し大人びた表情がある。Atlantic Blueの白と青は、今のストリートでも破壊力抜群。2023年復刻版なら、当時物より日常使いの現実味がある。
ソース:snkrdunk.com
09. Nike Air Foamposite One:青い装甲。バッシュの常識を踏み潰した怪物

縫い目が消えたようなアッパー。メタリックなロイヤルブルー。今見てもバッシュというより完全に戦車。1997年にこれを世に出したエリック・エイバーの頭の中、どうなっていたんだ。
実はFoamposite OneはAir Pennyのナンバリングではない。だが、ヒールの1 Centロゴとペニーの着用で、この靴は彼の物語の中心になった。Nike公式も、1997年に大学の優勝決定戦のコートでデビューした歴史を紹介している。ペニー以前にマイク・ビビーが履いた事実も面白い。
1997年のNBAで「Sharpie」仕様が語り継がれるのも、あの青いアッパーが規格外だったから。眺めているだけで腹いっぱい。でも街に履いて出たら、やっぱり主役は足元になる。
ソース:www.nike.com
10. Nike Air Penny 3:Foampositeの狂気を、シグネチャーに移植

ペニー2の流線形に、Foampositeの硬質な曲面をぶつけてきた。もう何でもあり。アッパーにのしかかる巨大なサイドパーツが、とにかく強烈だ。
一方で、1997-98シーズンのペニーは膝の故障に苦しみ、出場は19試合。靴の見た目はどんどん未来へ向かうのに、プレーヤーの時間は止まりかけていた。だから3には独特の切なさがある。2020年のBlack/Royal復刻は、オリジナルを壊さず履きたいヘッズには現実的な選択肢。
ソース:stockx.com
11. Nike Air Penny 4:最後のオーランド。ラストを飾った天才の靴

初代から3までと比べると、4は驚くほど落ち着いている。レザー、ステッチ、スエード、足首のストラップ。キラキラした未来感より、大人のプロダクト感。
しかも、ここにはひとつ見逃せない落とし穴がある。1998年のオリジナルが備えていた前足部Zoom Airは、2017年の復刻「Orlando Home」では省かれた。
見た目が似ていても、中身は同じとは限らない。オリジナルは劣化して履けたもんじゃないけど。
※2017年「Orlando Home」復刻はオリジナルの前足部Zoom Airを省略している。見た目が同じでも、履き心地はそのまま再現されていない。
12. Nike Air Penny 5:14年ぶりのナンバリング。引退しても終わらない

4から14年。普通なら、とっくに棚の奥で眠っているはずのシリーズに新作が出た。これがもう、ペニーという存在の異常さを物語っている。
フォームパーツのうねり、1 Centロゴ、オーランドを思わせる色使い。単なる古い靴のコピーではない。現役時代の記憶を、新しいデザインとして再編集した一足。なおペニー本人のNBA時代の着用モデルとして書くのは違う。引退後のシグネチャーだからこそ意味がある。
※本人のNBA公式戦着用はない。引退後に展開されたナンバリングモデルとして収録。
ソース:sneakernews.com
13. Nike Air Penny 6:ニットとPosite。最新鋭で復活

Foampositeの重厚感と、2010年代の軽快なニット。その両方を一足に入れたのが6だ。矛盾しているようで、ちゃんとペニーらしい。
2015年にはAir Foamposite Oneの「Sharpie」と組んだPenny Packも登場した。あの1997年の逸話を、新作発売の物語にまでつなげる。Nikeが単に過去を売っていたわけじゃないのが分かる。現役引退後に6代目まで続いたシグネチャー。ペニーの靴は、プレーヤーの時間を追い越していった。
※本人のNBA公式戦着用はない。引退後に展開されたナンバリングモデルとして収録。
ソース:sneakernews.com
サンズ、ニックス、ヒート。主役じゃなくても戦い続けた足元
1999年のフェニックス移籍。その後のニューヨーク、そしてマイアミ。ペニーのキャリアはオーランドで終わっていない。後期にはAir Determination、Zoom Flight系、Huarache系など、Air Pennyナンバリング以外のNikeも着用している。全盛期ばかりを切り抜いて、残りを消してしまうのはもったいない。
スーパースターが一人の選手として戦い続けた時間。全盛期の派手な広告の外側にも、足元の物語がある。
ソース:Complex – Greatest Sneaker Moments
街履き視点:サイズ感・クッショニング・重量感のガチ検証
シリーズごとに木型も素材も違う。「全部ハーフサイズアップ」は早計すぎる。
Air Penny 1・2はサイドのホールド、Foamposite Oneは硬質な成型アッパー、Air Penny 4は足首のストラップ。幅広・甲高なら0.5cmアップを試す価値はある。まずは同じモデルの試着したほうがいいかも。
クッションは製造年代ごとに違いもある。典型がAir Penny 4。2017年復刻では前足部Zoom Airが省略された。初代やAir Penny 2の大ぶりなルックス、Foampositeの硬いアッパーも、軽量な今のバッシュと同じ感覚で考えないほうがいい。
Foamposite好きだけど、俺は足に合わない。履くとめちゃくちゃ足が痛くなって悲しくなる。
現実は残酷である。
90年代オリジナルは、基本的に鑑賞用。 ポリウレタン部材は加水分解、接着剤は経年劣化する。外見が綺麗でもソールが突然割れることはある。俺なら普段履きには2018年以降の復刻を優先。もちろん新しめの復刻も無敵ではない。購入前に製造年、ソールの状態、剥離、硬化を確認したい。
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LINER NOTES:時代を超えて語り継がれるべきもの
ジョーダンの後継者。確かにそう呼ばれた。
でも俺がペニーに惹かれたのは、誰かに似ていたからじゃない。
あの長い腕、柔らかいパス、急にリングへ飛んでいく瞬間。そして、未来から拾ってきたようなスニーカー。
スラムダンクの沢北栄治のモデルってのも有名な話。
ただ作中で履いているバッシュがアシックスのポイントゲッターなのはなんか悔しい。
Converseの大学時代からJordan PE、青いAir Penny、Foampositeの衝撃。そして本人がコートを離れても続いた5と6。靴が選手の時間を追い越すなんて、よっぽど愛されていなければ起こらない。
復刻を履き倒すのもいい。オリジナルを飾って眺めるのもいい。ただの懐古で終わらせず、今の街へ持ち出したい。ジョーダンだけが90年代じゃない。ペニーがいた。それで十分エモい。
ソース:WearTesters/Sneaker News/Sneaker Freaker
※2026年11月時点の確認情報。発売予定・復刻仕様・中古流通は変化する。
shoeremake 管理人。90年代ストリートカルチャー、スニーカー、ヒップホップ、映画を愛するカルチャーライター。独自の視点でカルチャーの熱量を記録しています。