僕はそこそこ本が好きだ。
”そこそこ”と言うのは月に何冊も読むガチ勢という訳でもなく、せいぜい月に1、2冊くらい読むくらいのライト勢である。
ジャンルにこだわりは全くなく、小説・漫画は結構なんでも読む。
そもそも本が好きと言うより、本屋が好きと言った方が正しいかもしれない。
たくさんの本が並ぶあの空間は不思議とワクワクする。
本を買う基準はジャケ買いだったり、本屋のPOP広告につられて買う事もある。
まんまと本屋のマーケティングに乗っかってる。やるじゃん
しかし僕が恐らく一番利用するであろうお店がこちら。
そう、BOOKOFFである。
職場と自宅のちょうど間にあるこのお店。特に用がなくても週に2,3回は立ち寄ってしまう。ルーチンワークと言っても過言ではない。
特に曜日は決まっていない、なんとなく立ち寄る。コンビニのような感じに近い。
まずは雑誌のバックナンバーを物色し、トイレに行く。そして小説コーナーを眺め、トイレに行く。最後に漫画コーナーをダラダラ眺める。
特に曜日は決まっていない、なんとなく立ち寄る。コンビニのような感じに近い。
まずは雑誌のバックナンバーを物色し、トイレに行く。そして小説コーナーを眺め、トイレに行く。最後に漫画コーナーをダラダラ眺める。
いつからかは覚えていないが、ある日集英社の100円コーナーに彼はいた。
そう、タイトルになっている”おじさん”だ。
やや心もとない頭髪に、恰幅のいい佇まい。どことなく自身あふれる立ち姿。大きいリュックをいつもしょっている。
雰囲気で言うと初代ポケモンの『やまおとこ』にほんのり似ている。
そして毎回19時頃になると帰っていく。
僕はお店に行く曜日は特に決めていない。
しかし、彼はいる。
そんな事が続くと、自然と今日もあのおじさんはいるのかな?という気になる。
決まって集英社の100円コーナーにいる。
それを見て、
(お!今日はぬ~べ~
(お!ターちゃん
(おぉ!忍空
とか思ったりしてる。
もしかして、これが…恋?
違う、断じて違う。
昨日もBOOKOFFへ行ったのだが、彼はいつものようにいた。
ダイの大冒険
その直後、この長い付き合い(?)の中で初めて目があってしまったのだ。
何故か会釈するおじさん、それを見て何故かニヤッとしながら会釈を返す僕。
どちらが怪しいかは火を見るよりも明らか。
そっか、これが恋なのか
違う、断じて違う。
1つ考察してみる。
僕が知ってる限り、おじさんは集英社の100円コーナーにしか存在していない。
講談社でも小学館でも秋田書店でもない。
絶対に集英社だ。
おじさんは集英社のコーナーにいるジャンプ好きの妖精で、もしかして僕にしか見えていないのか?
そうだとしたら目が合った時点で会釈したのも頷ける。
「まあっ!あなたには 私が見えるの!?」
なんてDQ5のように妖精の国に連れていかれるのかもしれない。怖い
絶対にありえない。万に一つもありえない。
それにおじさんはどう考えてもベラではなくサンチョである。
僕は何となく手に取った漫画が面白かったので、そのまま購入した。
今日もいい買い物ができた。
僕はおじさんが本を買ってるのを一度も見たことが無い。
ははーん、さては妖精だな?
おしまい
僕は絶対にビアンカ派です